プロモードEQについて
7概略
フロント/リア/サブウーファー共通の9ポイント、フロント専用の2ポイント、リア専用の2ポイント、サブウーファーの1ポイントの合計14ポイントそれぞれで、フィルタ、周波数、Qファクタ(鋭さ)、スロープゲインを自在にコントロールできるシステムです。
7注意点
- グラフィックイコライザーの調整前にプロモードEQの補正を行い、ベースを整えます。
- プロモードEQの調整結果はグラフィックイコライザー画面には反映されません。
- プロモードEQ ON/OFFボタンで効果の確認ができます。
7調整について
耳障りなピークはピーキングフィルタを左右にスライドさせて耳で周波数をサーチできます。スタジオエンジニアは、このようにして短時間で効率的に補正を行ないますが、カーオーディオで正確なピークやディップをみつけるには、周波数エネルギーが一定なピンクノイズを再生したスピーカー音を、マイクを通して測定器(RTAリアルタイムアナライザ)にて測定する必要があります。その測定結果から補正するべきピークやディップをみつけ、それを打ち消すようにフィルタを設定します。
7プロモードEQのフィルタについて
フィルタを使うと、信号処理により特定の音を取り除いたり、取り出したりすることができます。
- カットオフ周波数とは、通過域と減衰域との境の周波数のことをいいます。定義としては、3dB落ちた周波数をカットオフ周波数といいます。
- ハイパスフィルタ
- ある周波数(fc:カットオフ周波数)までは通過し、それ以下の周波数は減衰します。高域の周波数のみを通す時などに使用します。例として以下の使用方法があります。
- セパレートツイーターの帯域の取り出し用。取り出す事でその帯域のみのレベル調整が可能となります。
- 低い周波数を再生すると、もこもこした音になる場合があります。これはスピーカーの再生できる周波数以下の音を入れたため、この状況を解消するためにはスピーカーの最低周波数以下をHPFでカットします。
- ハイシェルビングフィルタ/ローシェルビングフィルタ
- ある周波数(fc:カットオフ周波数)から上または下をまとめて持ち上げたり、減衰させたりして段差(Shelf:棚)をつけるフィルター。目的の周波数よりも上を操作するものをHigh Shelving Filter (HSF)と呼び、下を操作するものをLow Shelving Filter (LSF)と呼びます。LowShelfとHighShelfがありますが、低域のレベルを制御するものがLowShelfで、高域のレベルを制御するものがHighShelfです。例として以下の使用方法があります。
- ツイーターが耳に近いため、うるさく感じた場合など、音量を変えたいとき
- サブウーファーの音量を手元で変えたいとき
- ピーキングフィルタ
- ある周波数(f0:中心周波数)を中心に、f0付近が強調される、もしくは減衰します。
- 例として以下の使用方法があります。
- 車の中の周波数の乱れを補正するために、狭い周波数帯域で音量を制御したいとき
- スピーカーのビビり音がある場合、その周波数を下げることでビビりを解消させる
- 複数のピーキングフィルタを用いて低域から高域までの音のバランスを調整するとき
- ローパスフィルタ
- ある周波数(fc:カットオフ周波数)までは通過し、それ以上の周波数は減衰します。低域の周波数のみ通す時などに使用します。
例として以下の使用方法があります。 - サブウーファ用に低域を取り出したいとき
- セパレートツイーターのスピーカーで、高域はツイーターに出力し、中低域をウーファーに出すときの中低域の音の取り出し用
- 高域がうるさいときのカット用